【研修インタビュー】株式会社Face Forward.

インタビュー記事

株式会社Face Forward.について

東京都中央区にある株式会社Face Forward.(以下、フェイスフォワード)は、ホテル・旅館等の宿泊施設の設計、民泊運用、経営及び管理のコンサルティングといった業務を行う会社です。代表取締役である富澤裕さんは、大学在学中に世界を単独放浪、その期間に現地の民泊の魅力を体感し、4年間法人営業を担当した後にフェイスフォワードを設立されました。
この記事はフェイスフォワード代表取締役の富澤さんに、研修を行うにあたり社員のキャリアアップに関してどのように考えて具体的な研修内容を決めたのかという経緯や、実際に研修を行った上で考えていることについてインタビューした内容をまとめたものです。

1.研修を探し始めたきっかけはどのようなものでしたか?

一番のきっかけは、私が別の事業をやろうと考えたことです。フェイスフォワードは小さい会社ですので、実務も管理職的な業務も幅広く兼任してほしいと思っています。その中で実務は今社員全員が素早くできるようになってきているのですが、管理職的な業務は私が抜けた場合かなり厳しいと感じています。そこで、他の部署とのやり取りや実務のとりまとめなどを管理職的な感覚で行うようになってもらうために意識改革が必要だと思い、研修を探し始めました。
意識改革をするにあたって考えたことは、私が言うよりも、第三者から言ってもらった方が響くのではないかということです。ベンチャー企業だと社長と社員の距離が近く、私自身も日頃から冗談を言い合うような仲で仕事をしています。そうすると、いざ私が真面目な話をしようとしても、相手の聞く体制がなかなか整いません。きちんと話し合う場を設けても、私自身に問題もあってつい日頃の業務の話とかをしてしまいます。それであれば研修という形で、きちんと環境を整えた上で第三者から話をしてもらい、社員の考え方を変えるきっかけになればと思いました。

2.どのような基準で研修を探しましたか?

具体的な業務スキルや資格といった内容でなく、きちんとした考え方を教えてくれるところを探しました。スキルに関しては自分達で教えることができるので特に問題ないのですが、すべての行動は本人の考え方が基になってなされるので、その考え方をしっかりと学ばないことにはうまくいかないと思います。せっかくフェイスフォワードのように小さい会社で働いてくれているのですから、会社の運営ではどういう意識で動けばいいのか、個人としてはどのような働き方をするのが今の時代に適しているのかといったことを、早いタイミングから考えるようになってほしいと思いました。
考え方に関しては、もちろん私も伝えられることはたくさんあると思っているのですが、それを違う角度から伝えるのも大切だと思います。一人だけの視点では、きっと偏ってきてしまうのではないでしょうか。せっかく一日の大半の時間を使って会社に来て仕事をしているのであれば、本人のためにもしっかりと成長をしていってもらえればと思っています。ただ私だけでは教えられないことや、教えが偏ってしまうこともたくさんありますので、そういったところでの気づきをたくさん得てもらえるような研修ができればいいと思っていました。

3.実際に研修を受けてどのように変わりましたか?

日本社会人育成協会の研修を受けて、その後の変化として責任感を感じるようになりました。研修の前までは、私がいなくなった時のために管理職としての業務もできるようにならなければいけないと伝えた時、「そもそも私は事務だから」といった意識がありました。事務なのになぜそこまでやらなければいけないのかという雰囲気が元々あったのですが、研修の後、「自分はもう事務ではなくきちんと責任を持つ必要があるのだ」と考えるように変わったのだと思います。
一例を挙げますと、先日私たちの業界自体でのルール変更があった時、それに伴って変更になるべき業務オペレーションに関して変更がなされずミスが起きてしまいました。以前であればそれを指摘した時に「あ、直しておきます」というような反応だったのですが、今回は「すみませんこれは私のミスです」と言われました。確かにしっかりと考えれば指示がなくてもあらかじめ気づけることではありましたが、それを自分から自分の責任内の対応だと言ってくれた時に、変わったなと思いました。
正直なところ、私は研修を受けることで、人生において焦ってほしいと思っていました。ただ、1回の研修でそこまではいきませんでした。しかし、以前は「言われたことをするのが仕事」という感じであったのに対して、今は「言われていないことも自分からできるように」と考えるようになってきたと感じています。

4.今後教育していきたいと考えていることがあれば教えてください。

やはり、責任者として成長していってほしいと思っています。私としては会社をどんどん拡大させていくつもりでして、あと半年くらいしたら今の社員に部下をつけたいと思っています。それまでに、ある程度任せても大丈夫と信用できるようになってもらえればと思います。
社員には、「今後あなた達が中心になって会社を回していかなければいけない」といった話を最近よくしています。私は、優秀な彼らにたくさんの部下をつけてあげたいと思っています。実際そうなった時には焦らないで対応してほしいですし、スキル面に関しては私がしっかりと教えるつもりなので、あとはその際に必要な考え方を持ってほしいと思っています。会社の規模を拡大していく上で私が現場からいなくなることはどうしても必要になってきますので、引き続き会社を支えてもらえるようにできる限りの支援をしていきたいです。

※となりの研修室の記事は、現在 「Edu研」へと引き継がれております。