【研修インタビュー】株式会社エーアイエル

インタビュー記事

株式会社エーアイエルについて

東京都千代田区にある株式会社エーアイエル(以下、AIL)は、ITインフラ事業をはじめ、ワンランク上の事務サービスであるEXCEL女子事業、デジタルマーケティング事業、ロボティクス事業、プラント事業、メディカル事業といった幅広い事業を展開している会社です。
社員満足なくして顧客満足は成しえないという考えのもと、「あったらいいね!で世界を変える」という理念に従って、お客様の「あったらいいね!」と社員の「あったらいいね!」の両方を実現することで世界を変えていくことを目指し日々事業をおこなっています。
この記事はAILのITインフラ事業本部小室部長と、研修グループの松尾様に、AILで実際に行われている研修の具体的な中身や、社員のキャリアアップに対してどのように考え、そのサポートを行っているのかについてインタビューした内容をまとめたものです。

1.入社後の研修内容について教えてください

現在弊社ではITインフラ事業を主軸としており、ITインフラの領域に特化した形で事業展開を行っています。昨今は社会情勢的な課題に対して優秀なエンジニアが多く求められていますが、全体的に人材が不足しているため、そのような人材を多く輩出していく目的で、ITインフラにおける「サーバー」、「ストレージ」、「ネットワーク」という三つの大きな領域におけるスキルをメインとして2ヶ月間の研修を実施させていただいています。
AILではこの2ヶ月間の研修を特に力を入れて行っており、「2ヶ月で10年分のスキルを身につける」ということを掲げています。実際、2ヶ月間のスケジュールはA3の紙の表裏に文字が見えないほどびっしりと書き込まれているのですが、通常これらの内容を現場だけですべてできるようになるには、優秀なエンジニアでも10年はかかります。1つの分野につき3年は関わり続けないと習熟したとは言えない中で、ネットワークだけでなくサーバーもやりたい、データストレージもとなれば、正直なところ10年でも足りません。AILではこれらの領域に関して、実際に機材にも触れていただきながら、試行錯誤の中で習熟を促しています。
ただ、教えるのは本当に0から教えていますので、異業種からの転職の方もたくさんいらっしゃいます。営業の仕事をしていたり、漁師だった方もいらっしゃいます。そういった未経験の方々でも、「コンピューティングで仕事をしてみたい」、「エンジニアになってみたい」といった夢や希望を持たれている方であれば受け入れて、一人前のエンジニアとして育て上げています。

2.具体的な研修の中身について教えてください。

ネットワーク、サーバー、ストレージという分類があるのですが、まずはネットワーク機器の中でも一番オーソドックスな「スイッチ」という機械を使って、それが何をするものかという役割を教えながら自分で配線をさせています。現場で配線をするようなことはないのですが、配線をさせることによりネットワークがつながるということがどういうことなのか、どのような結果が正常なのかということをしっかりと把握することができます。
他にも、研修ではとにかく「自分でやらせる」ということを重視しています。自分で構築をしなければいけませんし、それも丸覚えするだけでなく「説明してみて」と何度も問いかけます。どうやってやるかだけでなく、今何をしているのか、全体の中でどの部分の作業に該当するのかといったこともとにかくすべて説明を求めます。現場に出た時には、ただ勉強して知識を詰め込んでいるだけでは、その通りにできないのが当たり前です。だからこそ、覚えるのではなく自分で試行錯誤をして失敗を繰り返しながら1から10まですべてを理解しておく必要があります。
2ヶ月間で教える具体的な中身としては、仮想化のシステム構築、クラスタリング、ミドルウェア、WindowsやLinux、Webシステムやロードバランサなど、様々な知識を網羅できるようにお伝えしています。最終的に2ヶ月が終わる頃には、従業員500人から1000人くらいの中規模企業で実際に使えるITインフラを各自が全員構築します。障害を一つも起こさないだけの耐障害性もあります。本物を作るからこそ、いざ現場に出た時も本物の動きができるのだと考えています。

3.研修の効果としてどのような変化がありましたか?

以上のような研修を始める前との比較で言えば、若手社員が現場に出てからの成長速度というのは格段に上がりました。研修の中で、上流工程と言われる設計や構築の部分を、2ヶ月間とはいえかなり広い範囲で色濃くお伝えするので、いざ現場に出てからのイメージのギャップがかなりなくなっているのだと思います。
お客様からも、評価は非常に高くなっています。それまで度々あった「何が分からないのか分かりません」といったこともなく、1を聞いて10を理解するまではいかなくても、5か6くらいまでは把握してそこから先何をすればいいのか考え自発的な行動が見られるようになりました。新卒でAILに入社して1年目2年目で基本設計や詳細設計を任されてやっている中で、派遣した先の現場で認めてもらえたがゆえになかなかAILに戻ってきてもらえないといったこともありますが、それだけ各自のスキルを重宝していただいているのは大変ありがたいことだと思っています。
通常、ITインフラの事業を行っている企業における1年目の社員は、構築を行うことも難しいのが一般的です。AILでは構築のみならず、自分で設計書を書いたり、レビューを受けてお客様にアウトプットするといったことも早い段階からできるようになりますので、その点は自信を持っています。ITインフラに関して機材を使って学ぼうとすれば、何を買っても何百万円とする世界です。そのため大手であっても、全員が機材に触れながら学ぶことはできません。その点AILではすべての機材が揃っていて、なおかつ現場を知っている人間が全員の動きを見ながら教えていますので、レベルの高い研修ができていると言えます。

4.その他のサポートに関する取り組みについて教えてください。

業務的な面で言えば、AILは現在ITインフラに特化して事業を行っていますので、その中で現場において役立つものは時代の変化の中で常に取り入れて社員へ伝えていきたいと考えています。例えばWebでHTMLコードが書けたり、PHPやPythonでちょっとしたツールが作れるといったことは、業界的なニーズとしてあります。これらは現場での付加価値になりますので、AILアカデミーという会社内における学びの場で社内の教えられる人に教えてもらおうといった取り組みをしています。
その他には、働きやすい環境を整えるという意味で、福利厚生の面でも力を入れています。AILでは目安箱というシステムがあり、各自の希望する制度であったり考えていることを会社が吸い上げるようにしています。その中で例えばフィットネスクラブに安く通える仕組みを作ってほしいという意見を受け、そのための制度を作りました。またGoogleが行っている「業務時間の10%を創造的な時間や自分を見つめなおす時間として好きに使っていい」といった制度もあります。女性の活躍支援という点で言えば、AILでは産休取得率が100%であることに加えて、生理休暇や子供の看護休暇といった休暇の数はかなり多くしており、現場においても上司へ言いやすいように取得率向上のための取り組みをしています。
社員満足なくして顧客満足は成しえないという考え方を大切にしているAILでは、自分で実現したいと思っている夢や希望があれば、それを組織として全力でバックアップしていく体制を整えています。ですので、例えば今の会社では実現できないやりたいことがある方や、純粋に年俸を上げたい方など、そういった何かしらの夢や希望を持っていて努力する意思がある方であれば、AILはマッチ度の高い会社だと言えます。そういう方にぜひ来ていただいて、一緒に楽しく働いていくことができればと思っています。

※となりの研修室の記事は、現在 「Edu研」へと引き継がれております。