【研修インタビュー】ダイキンエアテクノ株式会社

インタビュー記事

ダイキンエアテクノ株式会社

 ダイキンエアテクノ株式会社(以下、ダイキンエアテクノ)は、空調機器の総合メーカーであるダイキン工業株式会社のエンジニアリング会社として設立され、空調、給排水・衛生、その他設備の設計、施工、管理および保守までの一貫したサービスを提供する会社です。
 省エネエンジニアリングのリーディングカンパニーとして、「”心地よさ”を顧客・社会に提供する」を経営理念に掲げています。お客様が求める全ての省エネニーズに対応すること、地球環境負荷の少ない空調システムを実現することを目指し、お客様の期待を超える提案を行うことで”心地よさ”を提供しています。
 この記事はダイキンエアテクノ人事総務グループの吉岡様、須永様、水谷様に、ダイキンエアテクノで実際に行われている研修の具体的な中身や、社員のキャリアアップに対してどのように考え、そのサポートを行っているのかについてインタビューした内容をまとめたものです。

1.入社後の研修内容について教えてください。

 ダイキンエアテクノでは、4月に新卒として入社した新入社員に向けてホップ・ステップ・ジャンプという三ヵ年の研修を行っています。
 1年目の「ホップ塾」のテーマは「自分自身を知り、社会人の基礎を身につける」です。入社後すぐに行う2週間程度の研修では、同期が一同に集り、社会人としてのマナーや会社のルール、コンプライアンス等の基本的な知識を学びます。研修中盤には2泊3日の宿泊研修があり、新入社員全員で同じ釜の飯を食べながら、学んだことや感じたことをざっくばらんに語り合い、同期同士の仲を深めて頂きました。
 2週間の研修後6月までは技術研修も行っています。ダイキンエアテクノは空調機をメインで取り扱う建築設備業ですが、空調のことを学んで入社される方は少ないので同期の方々と切磋琢磨しながら1.5ヶ月間無理なくじっくりと技術を学んでいただきます。また翌年1月にはフォロー研修を行い、1年間の自身の成長について振り返ります。
 2年目の「ステップ塾」のテーマは「組織を知り、自分自身の役割を見出す」です。実際の実務経験を踏まえて、ケーススタディーによりこれから先直面するであろう事例をどのようにして乗り越え、社会人としてステップアップしていくかといった内容をお伝えします。ステップ塾も年2回開催しており、2回目は2年間の棚卸しと今後のビジョン形成、そして同期の方々の前で1人1人成果発表を行います。
 3年目の「ジャンプ塾」のテーマは「企業人プロとして、自分で自分を成長させる力を磨く」です。京都で2泊3日の研修を実施し、同期の前で3年間の成果報告をします。企業人プロとしての「あるべき姿」に向けて、スペシャリティの確立を図ります。

2.新入社員へ研修以外の面で行っているサポートがあれば教えてください。

 様々なサポートを行っていますが、今回は3つ紹介させて頂きます。

①エルダー制度
 新入社員1名につき気軽に相談できるお兄さんお姉さん役(以下「エルダー」)が1名つく「エルダー制度」という制度がございます。エルダーは入社3、4年目を中心に新入社員とは年齢が近い社員が担当しています。また、新入社員に「他部門での仕事も知っていただく」「横のつながりを持ってもらう」ことを目的に、エルダーの職種がバラバラになるように任命しています。
 エルダー制度の大きな特徴は、エルダーがOJTの指導役という位置付けだけでなく、社会人としての困りごと全般の相談に乗る役割を担っているのが特徴です。新入社員からはエルダーがいることで相談しやすいといった声も多く、本人のキャリア成長において特に大事な入社1年目の時期に合ったサポート制度だと考えています。
 また、新入社員3人とエルダー3人でチームを作るグループ制も取り入れており、年に2回は取り組みの一環として会社費用で懇親会を開き、エルダーと新入社員の信頼関係強化に繋がるサポートを行っています。
お互いを理解することで安心して働ける環境を作り出し、早期成長を促しています。

②セルフディベロップメントシート
 新入社員には「セルフディベロップメントシート」という報告書を1年で5回提出してもらいます。シートには現在の仕事内容、成長できたと思ったこと、工夫や努力したことなどを記入し、その後上司とエルダーが記入内容を確認。コメントをフィードバックします。新入社員の定期的な成長度合いの振返りや上司やエルダーとのコミュニケーションツールの1つとして活用しています。

③公的資格の取得推進
 毎年1月に所属長と対話しながら、これからどのような資格を取得していくのか5カ年計画を立てて実行していきます。建設業界では仕事上必須な資格があり、各自がどの資格をどのような計画で取得していくのかを話し合って決める仕組みを設け、自律型の成長を促しています。

3.その他に、現在力を入れて行っている研修はありますか?

 今年度からの新しい取り組みとしてスタートした「女性向けキャリアアップ研修」がございます。ダイキンエアテクノは新入社員のうち2割ほどが女性です。女性の職種は元々は事務職ばかりでしたが、営業や施工管理、サービスエンジニアなどの技術職へ女性の職域を広げていきたいと考えています。その中でまずはロールモデルとなる女性社員を育てようと、選抜試験を通過した15名が、年4回の女性向けキャリアアップ研修を受講しています。
具体的な内容としては、過去の人生経験を振り返りながら、自分自身がダイキンエアテクノで仕事をしていく上で絶対に譲れないもの、軸となるものは何かを考えていただき、その中で自身の強みを導き出し、それを活かしてどのように組織の中で活躍するのかを考えるといった内容になっています。11月の最終回には直属の上司や取締役を前にして、成果発表会を実施しました。実際に研修を行った結果、自身や第三者に対する理解が深まり、団結力が増して様々な意見や指摘が活発に出るようになりました。
 職場内でも、実際に新しいことを提案したり、研修で学んだ内容を他の社員に対して積極的に共有したりといった自発的な動きが見られるようになっています。近い将来、この研修に参加されている方々の中から基幹職に登用される方が出てくると考えていますが、ロールモデルとしては必ずしも力強く組織を引っ張っていくリーダータイプの人だけではなく、支援型の方も含めて様々なタイプで働き方のロールモデルになるような方を育てていければと考えております。

4.今後の取り組みで考えていることがあれば教えてください。

 引き続き、臨機応変に研修や制度面でのサポートを続けていきたいと考えています。ダイキンエアテクノはグループ会社の中でもかなり研修が多い会社で、入社後の3年間はもちろん、エルダーに選抜された方向けの研修や職域(主任、課長、部長)が変わった際に行う研修、ライフプランセミナーなど、1人1人のキャリアステージに応じて多種多様な研修を用意しています。研修内容を固定化するのではなく、受講者の成長状況を見ながら柔軟に変えている点は、ダイキンエアテクノの特徴の一つではないかと考えています。
 ダイキンエアテクノが教育に力を入れている理由は、仕事内容が「モノ売り」ではなく「コト売り」であることが挙げられます。お客様が空間で快適に過ごせる「コト」を提供し続けるためには、1人1人の技術力や経営理念へのエンゲージメント向上しかないと考えています。従業員という「人財」の成長がなければ会社の成長はないと考えていますので、今後も引き続き人財育成に力を入れていきます。