【研修インタビュー】フォルシア株式会社

インタビュー記事

フォルシア株式会社について

東京都新宿区にあるフォルシア株式会社(以下、フォルシア)は、データ検索をはやく、賢く、無駄のない形で提供するための技術とノウハウが蓄積されたフォルシアの情報検索プラットフォーム「Spook®(スプーク)」を基盤に、データ生成・収集・統合・活用といった領域でビジネス課題を解決する会社です。
活動を続けていく上でもっとも大事にしていることは「フェアネス」という考え方で、顧客、取引先、同僚の全てに対して敬意と感謝をもって接し、関連当事者全員のWin-Winの関係を目指しています。
この記事はフォルシア人事部の朝比奈様と経営企画室の見原様に、フォルシアで実際に行われている研修の具体的な中身や、社員のキャリアアップや働き方に対してどのようなサポートを行っているのかについてインタビューした内容をまとめたものです。

1.入社後の研修内容について教えてください

新卒入社研修の全体の流れとしては、6月半ばに仮配属となる2ヶ月半の間に、基礎研修、宿泊研修、配属部署以外の部署でのジョブローテーションというプログラムを組んでいます。まず、入社して3週間はビジネスマナーなどに関する集合研修や日本経済新聞(以下、日経新聞)の考察、河口湖での宿泊研修などを行います。その後は、ジョブローテーションとして、社員が配属する予定以外の部署に3週間ずつ交代制で所属します。これにより、他部署での業務のことを知ったり、社員交流をする機会ができたりします。
基礎研修の内容についてもう少し詳しくお伝えすると、「日経新聞の考察」とは、その日の日経新聞の中で気になった記事を選んで、要旨と考察を書くというものです。フォルシアでは職種を問わず、ビジネスを創造できる人間を育てていきたいと考えていますので、日本経済をきちんと理解し、あわせて概要を把握する力や自分の考えをまとめる力を養ってもらうために、このような取り組みを行っています。また基礎研修では、ビジネスメールの書き方をプログラム化して教えたり、新規ビジネスを提案するようなプレゼンテーションを行う機会を設けたりしています。
河口湖の宿泊研修では、みんなで話し合いながら体を動かすワークを行います。夜には焚き火を囲んで話し合いをするプログラムがあります。一日ワークを共にした仲間同士、自然と本音で語り合うようになり打ち解けることができます。この研修の前後で「参加者の表情が変わった」と周囲の社員たちが感じるくらい、とても効果的な研修となっています。

2.研修の内容を決めて実際に行う上で大切にしていることを教えてください。

フォルシアという会社は社員の自己実現をとても大事にしている会社です。会社側が「これを学んでほしいから受けてください」と言うよりも、会社は土台までを用意するので、その中で自分達が学びたいことを学んでいってほしいという考え方を持っています。そのため、冒頭にお話ししたとおり、新卒入社の最初の3ヶ月は、社会人としての土台作りとしてプログラムを組んでおりますが、その後は、勉強会の支援や資格取得支援、書籍購入の際に会社が費用を負担するといった制度を設けて、社員の自発的な「これを学びたい」という姿勢を尊重しています。
このような考え方は会社の雰囲気としても表れていまして、勉強熱心で、自ら学びたいという社員が多いです。特にフォルシアでは半数近くが技術職の社員ですが、書籍購入制度を利用して「このプログラミングの本を購入したい」といった声はよくあります。フォルシアでは、誰かから言われたからというわけではなく、自ら技術力を向上させるために勉強するという風土があります。
加えて、自分だけでなく、他の社員の成長にも貢献しようという人も多いです。基礎研修における「日経新聞の考察」では、社内のポータルサイトに自分が書いたものが掲載されるのですが、そこでは会社が促さずとも自然と先輩社員たちのコメントがついていきます。「このように書いた方がわかりやすい」、「ここの考察について自分はこう考える」など、ベテラン社員も含めて忙しい中でも活発にコメントをして、お互いの向上を目指す雰囲気があります。

3.その他に社員をサポートするような取り組みはありますか?

キャリアアップという意味では、技術部や営業部といった各部署でそれぞれオリジナルのスキルマップを用意しています。それをもとに自分はどのような方向を目指したいのか、自分には何が足りなくて今後どこを伸ばせばいいのかといったことは、上長との面談などで各々考える機会を持ってもらえればと考えています。
また教育以外の面で言えば、働きやすい環境を用意するようにもしています。例えばオフィス内ではいつもフリードリンクで、社員の健康を気遣った豆乳や青汁などがあるほか、淹れたてを満喫できるコーヒーマシンも設置しています。社内には開放的な休憩スペースを設けているのですが、これも社員の自己実現を促す一環で、「こういう休憩スペースにしたい」という社員たちのアイディアが反映されたスペースとなっています。今では多くの社員が集まる場所になっています。
サポートと言えるかは分かりませんが、キャリアアップの面では評価制度もオリジナルのものを作っています。「3C制度」という、対象社員全員でお互いの賞与を決めるという制度です。お互いの頑張りを見る中で各自が付けた評価が反映されて賞与が決まっていきます。同じチームの人だけを見ればいいというわけではなく、他部署の人も評価する本当の意味での360度評価になっています。日頃からコミュニケーションを取る中でお互いのことをきちんと知ろうという文化ができています。

4.今後何か取り組みたいことがあれば教えてください。

基本的な考えとして、「これを受けてください」と会社から強制的に研修を押し付けることは今後も考えていません。フォルシアは社員の「自己実現」を大切に考えているため自身が進みたい方向性を上長と相談した上で支援内容を決定していくスタンスで進めています。会社が指定したものを強制的に学ばせては社員の士気が下がる可能性がありますし、自身が希望したものに応えるだけでは会社が進むべき方向性とずれる可能性もありますので、上長との面談や日ごろのコミュニケーションを大切に考えています。
今年の5月からフォルシアで始まった新しい制度で、サバティカル休暇というものがあります。これは勤続期間に応じて20営業日までの休暇取得を認める制度なのですが、社員の中ではそれを使って短期留学しようかと考えている人もいます。この制度も、若手社員からの声で導入が決定したものです。社員が成長して戻ってきてくれれば、会社にとっても良い影響があると考えています。
フォルシアでは他にも様々な福利厚生があるのですが、それらはサバティカル休暇も含めて、会社が用意しているというよりは社員からの声を拾い上げ、それを実現しているものになります。逆に、必要ないという声があれば改善や廃止をして新しいことを取り入れています。「この制度がいい」というよりも「その姿勢がいい」と感じて入社してもらえれば、ミスマッチは少ないのではと考えています。文化が合うか合わないかは人それぞれだと思いますが、能動的に働きたい人にはとても心地よく働いてもらえる環境となっています。

※となりの研修室の記事は、現在 「Edu研」へと引き継がれております。